遺品整理なんてまだ先のこと?
誰にでもいつかは訪れる。
大きな行事があるから忘れ去られてしまう。
しかし、その行事と同じくらい大変で
時間も手間もお金もかかること。
それが遺品整理。
これは社会問題にもなりかねない。
そう考えさせられた本。
著者の家族が亡くなり葬儀等を始めとして、色々な手続きを終えた頃。
「そろそろ遺品の整理にとりかかろう」
そこで町の便利屋さんに頼んだ。
家族からしたらどれ一つとっても思い入れのある品々。
しかし便利屋さんから見たらただの生活用品であり不要品。
ぞんざいに扱う便利屋さんの姿を見て著者は一念発起。
「遺品整理士」という資格とともに協会もたちあげる。
決して便利屋さんが悪い仕事をしていたわけではない。
彼らは彼らなりにちゃんと不要品を詰め込んでいただけ。
しかし、家族を亡くした人の気持ちはとてもデリケート。
普段の何気ない行動で傷つく事もある。
不要品を詰め込むだけならいい。
中には見積もり額の倍の請求を受け、仕方なく払ってしまう。
貴重品がなくなっている。
遺品を不法投棄されるといった被害もあるそうだ。
これからの高齢化社会。
これは必ず直面する問題になる。
葬儀や相続税だけなく、これからは遺品整理も見据えなければならない。
これは親だけでなく子どもである私たちも読んでおきたい。
そして私もいつかは亡くなる。
親が先ならいいけど、そうじゃない時もあるし...
その時、遺品整理で迷惑をかけたくない。
断捨離する手を止めてぜひ読んでほしい1冊。
あわせて今度この本も読んでみよう。